会議の録音が小さくて聞こえないときの直し方

再生してみたら声がほとんど聞こえない。ボリュームを最大にしても遠い。 そういう録音は、あとから音量を上げれば聞けるようになることがほとんどです。 ただし上げ方を間違えると音が割れて、かえって聞き取れなくなります。順番に見ていきます。

1. まず、録音のせいかどうかを確かめる

直す前に、そもそも原因が録音ファイルにあるのかを確かめます。次のどれかで直るなら、ファイルは正常です。

  • パソコンやスマホの音量が下がっていないか。イヤホンをつないだままになっていないか。
  • 再生ソフト側の音量が別にあることがあります。プレーヤーの中のスライダーも確かめてください。
  • ほかの音楽や動画を同じ機器で再生してみて、それも小さいなら機器側の問題です。

ほかの音は普通に聞こえるのに、この録音だけが小さい。そのときは、録音そのものの音量が低く記録されています。

2. なぜ小さく録れてしまうのか

音量は、録るときのマイクとの距離でほぼ決まります。距離が 2 倍になると、届く音の強さは 4 分の 1 になります。 会議の録音が小さくなる原因は、たいてい次のどれかです。

  • スマホを机に置いて、話し手が遠い。とくに 2〜3 メートル離れると一気に小さくなります。
  • マイクの穴をふさいでいた。スマホを伏せて置く、手帳やノートの下に入れる、ケースで覆う。
  • 入力レベルが低いまま録った。IC レコーダーや録音アプリには入力感度の設定があります。
  • 会議アプリの録音で、発言していない人のマイクが自動で絞られていた。

どれも、録り終わったあとでは直せません。直せるのは「記録された音を大きくすること」だけです。

3. 音量を上げる

音量をそろえる のページに録音ファイルを置くと、 いまの音量を測って、どれだけ上げられるかを先に教えてくれます。処理はブラウザの中だけで行われるので、 録音がどこかへ送られることはありません。会議や面談の録音でも、そのまま扱えます。

音量調整の画面。いまの音量が -42.6 LUFS と表示され、音量を +28.6 dB 上げますと書かれている
ファイルを置くと、いまの音量と、これからどれだけ上げるかが先に出ます。

手順

  1. 録音ファイルをページに置きます(MP3・WAV・M4A などに対応しています)。
  2. 「どうそろえますか」で 「聞こえる大きさをそろえる」 を選びます。迷ったらこちらで構いません。
  3. 「目標の大きさ」は -14 LUFS のままで大丈夫です。動画サイトや配信で使われている標準的な大きさです。
  4. 「音量を調整する」を押して、その場で聴いて確かめ、ダウンロードします。
調整後の画面。音量を +28.6 dB 変えました、聞こえる大きさは -42.6 LUFS から -14.0 LUFS になりましたと表示されている
この例では 28.6 dB 上がりました。信号としては約 27 倍、耳で感じる大きさでいえば 7 倍ほどです。

録音ファイルを手元に用意して、そのまま試せます。

「音量をそろえる」のページを開く

4. 「LUFS」の読み方

画面に出る LUFS は、耳で感じる大きさの単位です。0 に近いほど大きく、数字が小さい(マイナスが大きい)ほど小さい音です。 目安は次のとおりです。

  • -14 LUFS 前後:動画サイトや音楽配信で使われる大きさ。普通の音量で快適に聞けます。
  • -23 LUFS:欧州のテレビ放送の基準(EBU R128)。日本のテレビは -24 LKFS なので、ほぼ同じ控えめさです。
  • -35 LUFS より小さい:かなり小さい録音です。上の例(-42.6 LUFS)はこれにあたります。

5. 音が割れる(クリップする)とは

音の大きさには天井があり、そこを超えた部分は切り落とされます。これが「音が割れる」状態で、 ザラザラした耳障りな音になります。一度割れた音は元に戻せません。

そのため、このツールは割れる手前で自動的に止めます。 「これ以上上げると音が割れるため、割れない手前で止めています」と出たときは、そこがその録音の限界です。 それでも小さいと感じる場合は、次の項目を読んでください。

6. 上げても聞き取れないとき

音量を上げると、声と一緒に雑音も同じだけ大きくなります。 エアコンの音、机を叩く音、紙をめくる音。声より雑音のほうが大きい録音は、音量では解決できません。できることは次のとおりです。

  • 聞きたいところだけ切り出す。音声のトリミング で必要な部分だけにすると、繰り返し聴きやすくなります。
  • 速度を落として聴く。多くのプレーヤーには再生速度の設定があります。0.75 倍にすると聞き取れることがあります。
  • 次に録るときの対策をする。これがいちばん効きます。マイク(スマホなら下端)を話し手に向け、 机の上に直接、できれば 1 メートル以内に置く。ケースや紙で覆わない。それだけで結果はまったく変わります。

よくある質問

録音ファイルはアップロードされますか?

されません。処理はすべてお使いのブラウザの中で行われ、当サイトのサーバーは音声を受け取る仕組みを持っていません。 ページを開いたあとインターネットを切っても、最後まで書き出せます。

複数の録音を同じ音量にそろえたいのですが

「聞こえる大きさをそろえる」を選び、同じ目標(たとえば -14 LUFS)で 1 本ずつ書き出してください。 耳で感じる大きさで測っているので、録音の状況が違っても、そろって聞こえます。

動画の音が小さい場合は?

動画そのものの音量は かんたん動画編集 で、 クリップを選んで音量を変えられます。音声だけを取り出して使いたいときは、音声を取り出す で MP3 などにしてから、上の手順で調整してください。

音質は落ちますか?

WAV や FLAC で書き出せば、音量を変える以外の劣化はありません。MP3 や M4A で書き出すと、 圧縮のぶんだけわずかに落ちます(聞いて分かることはほとんどありません)。